無題

自尊心と自己肯定感と自己顕示欲と自意識過剰。それらがないまぜになってできた、「俺」という一人称で呼称できる自我なるものが日に日に崩れ落ちていくのを感じる。 じめじめと湿った「俺」の心は、風呂場の片隅のように黒くかびて、徐々に腐り朽ち果てぼろ…

もうわかりきっているというか半ば諦観しているけれど、あと数年もしないうちに "完全オリジナルで完璧な絵を出力するAI" は完成するだろう。ほんの数年前まで、AIが発達したとしてもクリエイティブな仕事が奪われることはない、とか言っていたのに。人間が…

咳をしても一人 そう詠んだのは誰だったか、種田山頭火だったか。軽く検索をかける。 尾崎放哉。知らない名だった。教科書で何度か見たことがあるはずなのに、すっかり記憶の外に追いやられていた。句と名前のインパクトがそれぞれ一緒くたになって誤った情…